ロサンジェルスでストリートレーサーとして有名なドミニクに、ブライアンという男が対戦を挑んできた。ブライアンは、盗難車の事件の犯人を追って潜入捜査をしている刑事で、ドミニクのチームの一員になるが、ドミニクの妹ミアに惚れてしまい・・・。

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　２００１年アメリカ作品。監督は『トリプルX』『ハムナプトラ３・呪われた皇帝の秘宝』のロブ･コーエン、出演は『イントゥ･ザ･ブルー』『南極物語』のポール・ウォーカー、『トリプルX』のヴィン･ディーゼル、『アバター』『ＳＷＡＴ』のミシェル･ロドリゲスなど。高級車の盗難事件の捜査の為に潜入した刑事の活躍を描くカーアクション映画。

　ヴィン･ディーゼル、ポール･ウォーカーという２大スター共演のアクション娯楽作品。一応潜入捜査官が主演の映画ですが、ポリスアクションというよりはカーアクション作品で、カーマニアにとって魅力的なスタイリッシュな改造車両の美しさ、ド迫力のカーアクションを楽しめる作品です。ホンダ、トヨタ、日産、三菱、マツダなど高性能な日本車がメインに登場するのも日本のカーマニアにとっては嬉しいところですが、主人公たちの友情、恋愛など人間味溢れるドラマも楽しめる秀作になっています。やはり、ポール･ウォーカー、ヴィン･ディーゼルという２大スターの共演は魅力です。この二人の存在感が、この作品の魅力の半分を占めていると言っても過言ではありません。シリーズ化された２作目以降がＢ級作品に成り下がってしまったのも、この二人が揃っていなかったのが最大の原因で、カーアクションだけを売りにする作品では、どうしてもマニア向けになってしまいます。本作では、この二人のカリスマ的な魅力が人間ドラマに深みを与えて、完成度が高くなっているので２作目以降とは格が違い、アクション映画として青春映画として楽しめる秀作です。

　本作でブライアンの恋愛が中途半端になってしまったのが残念ですが、実質的な続編である『ワイルド･スピードＭＡＸ』で、この恋愛の続きが楽しめます。ブライアンの恋心が成就するかどうか気になる方は、『ワイルド･スピードＭＡＸ』も要チェックです。

１０秒足らずの間、俺は自由だ

　民主主義の国に住んでいれば、職業や住居に関しての自由はありますが、実際のところ仕事や義務に縛られてしまい、本当に自由を感じられる人はほとんど居ないと思います。ドミニクがレースをするのは、自分を縛る全てのものから開放される自由を味わう為なのかもしれません。

踏切まで、ちょうどゼロヨンの距離だ

　クライマックスの路上レースのシーン。ドミニクとブライアンの友情の強さが表現されるているような迫力あるレースシーンは最大の見所です。

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