リンジー・バッキンガムの最高傑作！

　リンジー・バッキンガムは、１９８７年にフリートウッド・マックの名盤『タンゴ・イン・ザ・ナイト』がリリースされた直後に、フリートウッド・マックを脱退。このアルバムは、その後１９９２年に発売されましたが、フリートウッド・マックでは発揮し切れなかった彼の才能が全て詰め込まれたような名盤となり、セールス的には大ヒットとはならなかったものの、隠れた名盤として評価の高いアルバムです。

　有名バンドで活躍したメンバーがソロアルバムを出すと、大体７０％ぐらいは、独りよがりで自己満足的なアルバムを作ってしまい、ガッカリさせられますが、このアルバムには本当に驚きました。フリートウッド・マックのファンには怒られるかもしれませんが、これだけのアルバムをソロで作れるなら、フリートウッド・マックに戻らず、ずっとソロ活動して欲しいと感じてしまったほどです。このアルバムではリンジー・バッキンガムと、リチャード・ダシェットがほとんどの楽器を演奏してレコーディングされ、後にベースやキーボードを録音したようですが、楽曲のバリエーション、アレンジのアイディアが豊富で、フリートウッド・マックの名盤と比べても互角の仕上がりになっています。無理に難点を挙げれば、ドラムがすべてリズムマシーンのようなので人間味にかけます、そこだけがちょっと不満ですが、死ぬまで聴ける名盤である事に変わりはありません。私は発売直後に輸入盤で購入し、後で、歌詞を楽しむ為に国内盤も購入しました。さらにバックアップ用と合わせて３枚購入してしまいましたが、これほどの名盤なら、１万円払っても惜しいとは思いません。

　もう一度会おうって、言ってくれ・・・

　アルバムの最後を飾る『セイ・ウィル・ミート・アゲイン 』の歌詞は、人生の終盤を迎えてくると、痛いほど共感できます。いつの間にか遠く離れて暮らすようになり、もう会うことができないかもしれない友人や恩師に想いを馳せる・・・、そんな気持ちと重なり泣けてきます。

 

 

■　ソウル・ドリフター　■

魂の漂流者

　まるで伝道者のように旅を続け、人々に伝えるべきとこを伝えると去って行く男を歌った名曲。ポップで心温まるメロディも魅力的ですが、イーグルスの『オン・ザ・ボーダー』に収録されている『マイ・マン』を思い起こさせるような歌詞も感動的です。この曲はリンジー・バッキンガムもお気に入りのようで、このアルバム発売後のプロモーションでも演奏していました。

 

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こちらも国内盤は廃盤

これほどの名盤が、相変わらず国内盤は廃盤のままです。このアルバムは、特にいい歌詞が多いので、対訳付きで楽しむのがベストです。アマゾンなどで、中古商品が入手可能なので、英語が苦手な方は、国内盤での入手が絶対にオススメです。

 

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