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1. 過ぎた事
2. 恋人みたいに泣かないで
3. ミッドナイト・フライヤー
4. マイ・マン
5. オン・ザ・ボーダー
6. ジェームス・ディーン
7. 懐かしき’55年
8. イズ・イット・トゥルー？
9. 地獄の良き日
10. 我が愛の至上

1. Already Gone
2. You Never Cry Like a Lover
3. Midnight Flyer
4. My Man
5. On the Border
6. James Dean
7. Ol' 55
8. Is It True
9. Good Day in Hell
10. Best of My Love

さらなる飛躍への境界線

　　ファーストアルバム『イーグルス･ファースト』の大成功、大胆なコンセプトアルバムからロックスタンダードを生み出した『ならず者』の成功と、順調にバンド活動を続けていたイーグルスですが、カントリーミュージックをロックに取り入れたサウンドは、もう目新しさが無く、さらなるバンドの進化の為に、準備段階に入ったのでしょうか、ギタリストとして、ドン・フェルダーが加入。エッジの効いたギターが弾けるギタリスト無しでは、単なるカントリーバンドで、ロックバンドとして認められないという焦りがあったのかもしれません。しかし、このアルバムでは、ドン・フェルダーのエッジの効いたロック色の強いギターが前面に出ているわけではなく、まだまだカントリーをベースにした曲が多いアルバムになっています。

イーグルスの代表作『ホテル･カリフォルニア』などと比べてしまうと、どうしても評価の低いアルバムですが、バーニー･リードンの最高傑作とも言われている『マイ･マン』や、グラーミー賞の最優秀曲賞を受賞した『我が愛の至上』、トム･ウェイツの名曲をメロディアスに歌い上げた『懐かしき’55年』、再結成コンサートでもレパートリーに入っていた『過ぎた事』などの名曲が収録されています。イーグルスを初期と後期に分けるとしたら、このアルバムが初期の最後のアルバムと言えると思います。カントリー色の強い初期のイーグルスファンにとっては、絶対に外せない名曲の揃ったアルバムです。

イーグルス詩集 

■ マイ・マン　■

　イーグルスの名曲、あるいは、バーニー･リードンの最高傑作というより、アメリカのカントリー界全体で考えても、この曲は歴史に残る名曲だと思います。この曲を聴くだけでも、アルバムを買う価値があると思います。歌詞の一部に、『誰も苦しみから逃れる事はできない、でも彼はついにやった、克服した』という内容が出てきます。何か仏教的な、悟りを感じさせるフィーリングがあり、心が癒され、窮屈な世界に生きている圧迫感から、開放してくれるような、力を持っている名曲です。

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トム･ウェイツのカヴァー

　アルバムの７曲目、『懐かしき’55年』は、トム･ウェイツのデビューアルバム『クロージング・タイム』に収録されている曲のカヴァーですが、トム･ウェイツの原曲が、酔っ払いのオッサンが歌っているような、ミョーな生生しさがあるのに比べて、このアルバムでは、メロディーを強調し、コーラスを厚くすることによって、一緒に歌いたくなるような、さわやかな仕上がりになっています。かなり原曲とは違うので、聴き比べてみてはいかがでしょうか？

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