2012年日本映画。『永遠の0』の山崎貴。出演は、『クライマーズ・ハイ』の堤真一、『ねらわれた学園』の薬師丸博子、『ゴールデン・スランバー』の吉岡秀隆、『ラスト・サムライ』の小雪、『百万円と苦虫女』の森山未來など。昭和30年代の東京の下町に暮らす人々の暖かな交流を描く人間ドラマのシリーズ3作目。
日本映画史に残る名作のシリーズ第3作目です。主要キャストはそのままで、新たに森山未來さんが演じる医師などが登場し、今回も感動のドラマが展開します。前作『ALWAYS 続・三丁目の夕日』では、吉岡秀隆さんが演じる茶川龍之介の恋愛を中心にストーリーが展開しましたが、今回は、堀北真希さん演じる六子の恋愛と、茶川龍之介の親子の愛情を中心に描かれています。前作で感動の頂点を極めた感があり、本作は、ちょっとパワー不足を感じますが、それでも笑って泣ける極上の娯楽作品に仕上がっています。前2作を観た後でないと話のつながりが分からない部分が多いので、前2作品を観てから楽しみましょう。東京オリンピックが開催されて日本が盛り上がっている時代が背景になっているので、この時代を知る方にとっては、特に楽しめる作品だと思います。シリーズ3作品を比較して観ると、本作が3番目という位置づけになると思いますが、それでもやはり、名作と言える内容で、誰にでもオススメできる作品です。
この作品は、堀北真希さん演じる六子と恋人の恋愛エピソードがメインになっていますが、もう一つのエピソード、茶川の淳之介に対する愛情も興味深いテーマです。あえて厳しく対応して嫌われ役に徹することで、相手が幸せになれるようにするとか、成長を促すとか、コレってなかなか難しいと思います。親子や友達の関係だけでなく、恋愛に関しても同じで、好きだけど自分と一緒になれば不幸になると分かっていれば、あえて嫌われるように冷たくする必要があるかもしれません。例えば、もうあまり長く生きられないと分かっている場合は、結婚しても一緒に居られる時間は少ないですし、貧乏で遺産も残せなければ、残された人は大変ですから。自分の事よりも相手の事を考えた場合の最善を選択する、と色々とツライ決断をすなければならない事も多いですね。でも、その時は辛くても、長期的に考えれば相手に為になる事なら、お互いに耐えなければならないでしょう。もう寿命が少ないと分かると、色々と整理しなければいけないし大変なんですよ・・・。
競争なんてのは、下等な人間のやること
スポーツに対して茶川が悪態をつくシーンのセリフですが、結構、真理かもしれませんね。スポーツなどの勝負事は、庶民の娯楽ですし、よろ高度な技術を手に入れる為に人は努力して向上心を持って生きる事ができますが、競争に勝つことによってしか満足が得られないとか、傲慢になってしまうなら競争なんかしない方がいいかも。
火傷、ケガ、しみ、しわ、一生懸命生きている人の証だから
高齢になれば、しみやしわが増えて容姿に衰えを感じ、仕事で火傷やケガをして傷が残ってしまう人も多いでしょう。外見が良くないと感じる人もいるかもしれませんが、逆に一生懸命に生きてきた証と考えれば美しいものと見る事ができます。
頼ってくる人を見棄てる事はできません
家族や友達に頼りにされているなら、自分を犠牲にしてでも、その人たちを見棄てずにそばにいることが最善なのかもしれませんね。
みんなで見るのがいいのよ
何をするにしても、一人でいるより仲間と一緒の方がいいですね。一人で楽しむより仲間と一緒に楽しみを共有した方が幸福感が何倍にもなるような気がします。