１９６０年代。１４歳の少年ウォルターは、シングルマザーの母親メイの都合で、二人の叔父が住むテキサスの農場へ預けられる事になる。二人の叔父、ハブとガースは、かなりの変り者だが、大金を持っていて何不自由の無い気ままな生活をしていた。子供が苦手な二人の老人と、慣れない環境で戸惑う少年の生活はうまく行きそうになかったが、ある日、ガース伯父さんが、若き日のガースの武勇伝をウォルターに話し始める・・・。

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　２００３年アメリカ作品。この作品が初監督となるティム・マッキャンリース、出演は、 『ゴッドファーザー』『地獄の黙示録』などのロバート・デュヴァル、『デンジャラス・ビューティー』『ダークナイト』などのマイケル・ケイン。そして、『シックス・センス』のハーレイ・ジョエル・オスメント。偏屈で風変わりな伯父さんに預けられて、田舎暮らしをする事になった少年の思い出と、叔父たちの若き日の物語を描いた感動作。

　あまりメジャーな作品ではありませんが、観終わった後に爽快感と感動が残る名作です。しつこいセールスマンを追い払う為にライフルをぶっ放し、ライオンを飼い、飛行機で一般道を爆走するなどスケールの大きな遊びを楽しむ二人の老人の豪快な生き方、若き日の武勇伝は痛快でかなり笑えますし、怖いもの知らずのハブ伯父さんの一途な恋愛はコメディ色の強い作品でありながらも感動を与えてくれます。ハブ伯父さんは、昔ながらのタフガイで、若いチンピラをぶっ飛ばして根性を叩き直したりするようなキャラクター、それに対してガース伯父さんは、ケンカは苦手でコミカルなキャラクターという名コンビで、この作品の最大の魅力になっています。『シックス・センス』の演技で天才子役として有名になったハーレイ・ジョエル・オスメントも、ロバート・デュヴァルとマイケル・ケインの強烈な存在感には、影が薄くなってしまうほどです。ちょっとだけ残念なのは、時間の都合なのか、ハブの恋愛の物語がシンプルになりすぎていて、ハブの悲恋の要素が弱くなってしまっている事です。もっと劇的な物語だと泣ける要素が強くなったかもしれません。テキサスの田舎町でのひと夏の思い出を描いた作品ですが、過去の感傷に浸る作品というより、二人の老人の豪快な生き方からエネルギーを分けてもらえるような名作です。娯楽作品として、最高に楽しめる作品なので、夏休み気分を味わいたい方、元気になりたい方には絶対にオススメです。

過去の栄光を語るのは、哀れっぽい

　若い頃の傭兵として働き、数々の武勇伝があるハブ伯父さんですが、彼の若き日を語るのは、ガース伯父さんで、ハブ伯父さんは過去の自慢話をしたがりません。年をとると、『俺も若い頃は・・・』という昔話をしたがるのが人の常ですが、３０代、４０代ぐらいの年齢で昔話をしたがるのは、本当に哀れな感じがします。もう将来に夢も希望も無いから、過去の栄光を自慢したいという風に見えて、寂しい印象を受けてしまいます。ハブ伯父さんのように、肉体は衰えても、気持ちは若くありたいですね。

 

信じるべきことがある

　ハブがウォルターにスピーチを披露するシーンが印象に残ります。特に目新しい言葉が出てくるわけではありませんが、当たり前の事でも深く感動的な言葉は、特に男性にとっては教訓になると思います。

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