ビト・コルレオーネは、政界や警察にも顔のきく犯罪組織のボスだが、長男ソニー、次男フレド、三男マイケル、娘のコニーと妻を、何よりも愛し、大切にしていた。絶大な権力を持つコルレオーネ一家との取引を望む犯罪組織も多く、ある日、ソロッツォという男が、麻薬の取引を持ちかけてくる。ビトは、自分の信念に反するとして、麻薬取引を断るが、ソロッツォはビトを殺せば、長男のソニーと取引できると考え、ビトを狙撃する。これがきっかけとなり、本格的なマフィアの抗争に発展してしまう。一家の組織を嫌い、大学に進学、従軍していたマイケルも、父親、家族の危機に、協力せざるを得なくなり、マフィアの争いに巻き込まれていく。

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　１９７２年アメリカ作品。監督は、『地獄の黙示録』『コットン･クラブ』などのフランシス･フォード･コッポラ。出演は、『スカーフェイス』のアル・パチーノ、『友よ、風に抱かれて』のジェームズ･カーン、『ディア･ハンター』のジョン･カザール、『フェノミナン』のロバート･デュバル、『レッズ』のダイアン･キートン、『ロッキー』のタリア・シャイアなど。アカデミー賞作品賞を受賞したマフィア映画の傑作。

今から２０年以上前ですが、テレビの特別企画で、４週間にわたって、ゴッドファーザー、ゴッドファーザーパート２を放送するという企画があり、それを観たのが、最初でした。私は、まだ小学生でしたが、凄いショックを受けたのを今でも覚えています。というか、忘れられません。この作品を観たショックで、映画にハマり、映画ファンになったようなものです。テレビ放送の宣伝文句は、「家族の愛を描いた、あの傑作ゴッドファーザーをノーカットで・・・」というものでしたが、実際に観てみると、あまり子供向けとは言えないマフィア映画・・・。しかし、子供ながらに、登場人物の強い個性、人物描写の繊細さなどに引き込まれ、それこそ、テレビにかじりつくように、観たのを覚えています。最近のマフィア映画は、バイオレンスシーンには迫力がありますが、登場人物の心理描写が雑な作品が多く、心に残る作品がほどんどありませんが、この作品には、最近のマフィア映画にはない、普遍的で重厚な人間ドラマが描かれていると思います。キャスティング、役者の演技、音楽、演出、すべてが最高の形で結実した最高傑作の一つです。

家族を大切にしない奴は男じゃない

　マフィア映画なのですが、家族への愛情を中心に描いている点が、他のマフィア映画と決定的に違います。夫婦、親子の愛情の強さが、痛いほど伝わってきます。核家族が進み、祖父母といっしょに住めない子供も増え、親子の愛情さえ不確かな時代になっている現代ですが、そういった意味でも、この映画から学べる事も多いのではないでしょうか

 

　アカデミー賞の作品賞を受賞、主演のマーロン・ブランドは、主演男優賞を獲得しています。当然と言えば当然ですが、演技派として評価が高い彼の作品の中でもベストかもしれません。　

映画の中でジョニーという歌手が登場しますが、この歌手のモデルとなったのは、フランク・シナトラだと言われています。実際にマフィアとの関係を噂されることが多く、故ジョン・Ｆ・ケネディもシナトラ邸への滞在をキャンセルするほど、噂には信憑性があったそうです。どこの国でも、有名人と犯罪組織の関係は多いようです。

●ゴッドファーザー

●ゴッドファーザー・パート�U

●ゴッドファーザー・パート�V

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