ある日、精神科医のマルコムは、彼の患者だったヴィンセントという男に銃で撃たれ、ヴィンセントはマルコムを撃った直後に自殺してしまう。それから１年後、マルコムは、心を閉ざしている少年コールに出会い、彼の治療をはじめるが、コールは、死者の姿を観る事ができるという特殊な能力があり、しかも霊と会話をすることもできたので、かなり混乱して学校でも孤立し、母親リンにもその秘密を打ち明けられずに悩んでいた・・・。

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　１９９９年アメリカ作品。監督は『サイン』『アンブレイカブル』などのM・ナイト・シャマラン、出演は『ダイ・ハード』シリーズ、『ティアーズ・オブ・サン』などのブルース・ウィリス、『ペイ・フォワード・可能の王国』『ウォルター少年と、夏の休日』などのハーレイ・ジョエル・オスメント、『イン・ハー・シューズ』のトニ・コレット。霊を見る能力のある少年と、彼の治療を担当する精神科医の交流を描いたサスペンスホラー作品。

　死者の姿を見ること、霊と会話する事ができる少年が主人公で、いわゆる第六感をテーマにした作品ですが、主人公の精神科医マルコムと、彼の妻との関係、コール少年と母親リンとの関係が感動的に描かれているので、ホラー、サスペンス映画に興味の無い方でも感動的な作品として楽しめると思います。映画のラストには驚愕の真実が用意されていて、サスペンス作品としての仕掛けも楽しめますし、ブルース・ウィリス、トニ・コレット、ハーレイ・ジョエル・オスメントのシリアスな名演によって、最後まで緊張感のある作品になっています。ただ、ホラー的な要素に関しては、死者のメイクアップが平凡で恐怖感を感じられ無いので、ホラー映画としてよりも、サスペンス作品、感動作品として観た方がいいかもしれません。また、霊感の強い少年が主人公になっていますが、第６感に関しての科学的な考察や、新しい説が出てくるわけでは無いので、第６感や人間の死後についての説については期待しない方がいいと思います。『５０回目のファーストキス』というコメディ映画で、この作品の驚愕のエンディングが明かされてしまっているので、『５０回目のファーストキス』を先に観てしまうと、ネタバレになってしまいます。できれば、この作品を先に鑑賞しましょう。

死んだと思っていない

　コール少年は、死者たちのほとんどが、自分が死んだと言う自覚が無いと語ります。デミ・ムーア主演の名作『ゴースト・ニューヨークの幻』でも、自分の死を自覚できない場面がありましたが、予期せぬ突然の事故などで急死した人は、自分が死んだという事を実感するまでに時間がかかるのかもしれません。

M・ナイト・シャマランも出演

　アルフレッド・ヒッチコック監督や、オリヴァー・ストーン監督も自分の監督作品に出演していますが、M・ナイト・シャマラン監督も自分の監督作品に出演することが多く、この作品にも出演しています。出演シーンは短く控えめですが、自分の監督作品には、自分の映像も残して置きたいという自己主張の現われなのかもしれません。

 

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