全米中を震撼させた猟奇殺人事件バッファロー・ビル事件から１０年後、ベテラン捜査官として出世したクラリス・スターリングは、ある事件で犯人を射殺してしまい、世論から厳しい非難を浴びていた。そんな時、ハンニバルに顔の皮を剥がれ重症を負った大富豪のメイスン・ヴァージャーは、ハンニバルへの恨みを晴らすべく司法省のポール・クレンドラー利用し、ハンニバルを捕まえる計画を進めていた・・・。

 画像安定装置でダビング成功！

 

　２０００年アメリカ作品。監督は『ブラックホーク･ダウン』『ブレード･ランナー』などの リドリー・スコット、出演は『レジェンド･オブ･フォール・果てしなき想い』『羊たちの沈黙』のアンソニー･ホプキンス、『妹の恋人』のジュリアン･ムーア、『グッド･フェローズ』のレイ･リオッタなど。驚異的な知性と残虐性を持つハンニバル･レクター教授を主人公にしたサイコサスペンスシリーズの第２作。

　サイコサスペンスブームのキッカケとなった名作『羊たちの沈黙』の続編で、名匠 リドリー・スコットが監督を努めるという事で公開前から話題になり、前作以上に残虐な犯罪シーンが多く、ショッキングな作品として大ヒットしました。前作『羊たちの沈黙』や、後に公開される『レッド･ドラゴン』では、ハンニバル･レクターは、猟奇殺人犯の捜査に協力するという立場でしたが、この作品では、完全に主役で、彼の知性と残虐性、サイコサスペンスの魅力である頭脳的なかけ引きがタップリと描かれています。時間的には長めの作品ですが、 リドリー・スコット監督らしい映像美と緊張感ある編集で、一時も目を離せない緊張感で最後まで観る事ができます。ただし、そこまですることは無いだろう！という論評が多く、かなり過激な映像が多いのでR指定になってしまい、繊細な方や子供には、絶対にすすめられないという難点があります。また、本来ならシリーズ最高傑作と絶賛される作品になったはずですが、『羊たちの沈黙』で主役を努めたジョディ･フォスターが、脚本が残酷すぎるという理由で降板してしまい、クラリス捜査官の存在感、キャラクターの魅力が失われてしまっているのが残念です。ジュリアン･ムーアは好演していますが、ジョディ･フォスターのキャラクターがあまりにも強烈だった為に、主役の存在感が薄くなってしまい、この作品の大きなマイナス点になっています。

人は考えを言葉にしない・・・

　ほとんどの場合、人は誰かに悪意を持っていても、その悪意を言葉にしません。足を引っ張ってやろう、失敗させてやろうと思っている人間は、黙って計画を練り実行に移します。誰かに怒鳴られたり、罵倒されたりするのは気分がいいものではありませんが、黙々として悪意を持っている人間より、ハッキリと態度に表す人間の方がマシなのかもしれません。

 

無礼な奴は嫌いだ

　この作品の中で一番酷いシーンは、クライマックスの晩餐のシーンでしょう。レクター教授の餌食になる司法省のポール・クレンドラーは、誰が見てもヤな奴で、犠牲になっても仕方が無いという気もしますが、それにしても最悪のシーンです。間違っても食事時には観たくないですね。

宅配DVDレンタルサービス【TSUTAYA DISCAS】
☆月額2,079円でＤＶＤ＆ＣＤが借り放題!!☆
★無料お試しキャンペーン実施中!!★

 

ダンテ

　この作品で、レクター教授は、ダンテの専門家としての知識を披露してくれています。ダンテと言えば、有名な『神曲』の作者ですが、地獄から天国までを見て来たような内容の『神曲』は、いまでも人気がある作品で、サイコサスペンスの名作『セブン』でも引用されています。かなり長い作品ですが、漫画版なども発売されていて入手しやすい作品なので、興味のある方は、一度読んでみてはいかがでしょうか？

 

ＤＶＤ 購入ガイド

映画見るなら　⇒スカパー！おまかせプラン