シカゴ大学のエンジニア、エディは、バークレイ博士が研究している石油に代わる水素エネルギー発生装置の開発に協力していた。エディのアイディアのおかげで、水素エネルギーの実用化実験が成功するが、その直後に、研究のリーダーであるバークレイ博士が殺されてしまう。研究チームのメンバーだった物理学者リリーとエディは、バークレイ博士殺害の容疑者として指名手配され、逃亡することになるが、この殺人事件には意外な背景があった・・・。

 画像安定装置でダビング成功！

　１９９６年アメリカ作品。監督は、『ダイヤルＭ』のアンドリュー・デイヴィス、出演は『マトリックス』『リプレイスメント』などのキアヌ・リーブスと『ナイロビの蜂』『コンスタンティン』のレイチェル・ワイズ、そして、『セブン』『ショーシャンクの空に』のモーガン・フリーマン。石油に代わるエネルギーを発明した科学者が殺され、革新的な発明が闇に葬られようとしている。真犯人は誰なのか？革新的な発明が歓迎されない現代社会の実態を暴いたサスペンス作品。

　『コンスタンティン』でも共演しているキアヌ・リーブスとレイチェル・ワイズが共演、さらにモーガン・フリーマンも出演と豪華なキャスティングですが、ちょっとエンターテイメント性には欠けるかもしれません。アクションやサスペンスが売りの作品と言うよりは、石油に依存した現在の世の中の実態を暴いたテーマに意味がある作品です。何年か前に、●●のいらない■■機というのが発売されて、話題になりましたが、今ではすっかり見かけなくなりました。●●がいらない！という事になると、●●を作っているメーカーは倒産の危機に直面してしまいます。多分メーカー間の交渉で●●のいらない■■機は闇に葬られてしまったんだと思いますが、結局、利益を優先して革新的な発明や、製品は世の中から排除されてしまうのかもしれません。この作品のテーマは、石油依存というグローバルなテーマですが、私たちの身近な生活の中にも、こういう事は起こっているのかもしれません。世の中の安定を優先するという事は、利益を優先するという事なんでしょうね。

絶望的な未来

　もし石油に代わるエネルギーが発明されたらどうなるか？。温暖化や資源の枯渇などの問題によって地球の環境が危惧されていますが、地球環境を壊さない理想的なエネルギーが発明されても、その発明によって世界中に経済的な被害を受ける人が多い事は事実です。そして経済の混乱が最悪の事態を引き起こす可能性も高いでしょう。地球の環境を破壊しないエネルギーの発明は急務のはずですが、現在の人間の生活を守る為には、急速な変化を起こすわけにはいかず、現状を維持している間に、環境破壊、温暖化などの問題が後回しにされ、ついには手遅れになってしまうのかもしれません。そう考えると、人類の未来、地球の未来に関しては絶望的な見方しか出来なくなってしまいます。

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水素エネルギー　

　環境問題や、経済的な問題からハイブリッドカーが注目されていますが、次世代の自動車としてホンダが開発している燃料電池によるモーターカーは、車に充電するのではなく、水素を補給して車が発電するシステムを採用しているようです。量産化、実用化はまだ先だと思いますが、この映画で取り上げられているように、水素を使った代替エネルギーが可能な時代が近づいているのかもしれません。

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モーガン・フリーマン
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