2002年日本映画。監督は『息子』『学校』などの山田洋二、出演は『ラスト・サムライ』の真田広之、『紙の月』の宮沢りえ、『悪魔の手毬唄』の岸恵子など。藤沢周平さん原作の小説を元にした時代劇。
『男はつらいよシリーズ』『幸福の黄色いハンカチ』など名作の数々を監督してきた山田洋二監督の初の時代劇であり、日本アカデミー賞全部門受賞をいう快挙を成し遂げた名作です。時代考証だけでも1年も費やして挑んだ山田洋二監督の意欲作であり、不自然な照明を極力使用せずリアリティを追求した映像は高い評価を得ました。決闘シーンでも時代劇にありがちなスマートで劇的な太刀まわりではなく、泥臭く命がけで切りかかる生々しい勝負で描かれています。物語の舞台となる庄内地方で実際に撮影され事により、CGなどに頼らず昔ながらの田園風景の中で撮影されている点でも十分にリアリティが伝わります。時代劇ファンの方には勿論、恋愛映画としても、家族愛を描いた感動のドラマとしても楽しめる作品なので、時代劇が苦手な方にもオススメできる名作です。
恋愛映画としてもオススメで、できれば若いうちに観ていただきたい作品です。ちょっとネタバレですが、清兵衛が朋江の気持ちに応えようとせずに縁談を断ってしまいますが、絶対にこんな事はすべきではないという事を学んでおきましょう。相手が素敵過ぎて、自分とは釣り合わないと考えたり、自信が無いとあきらめたりしない方がいいです。多分、相手が自分に好意を持ってくれていて、自分も好きなら、細かい事を考えずに意思表示すれば何とかなります。やはり、お互いに好きで結婚するのがベストです。断ってしまうと、自分で希望を断ち切ってしまうようなものです。断られた方は、立ち直れば誰かと結婚してしまいます。そうなったらもうそれで完全に終わり。ヘタすると死ぬまで後悔する事になります。
山形県庄内地方が舞台になっている作品なので、庄内弁という方言も再現されています。私は10年ほど庄内地方に住んでいた事があり、映画の中の風景も言葉も懐かしく感じましたが、庄内に住む友人が庄内弁もリアルだったと褒めていました。私は庄内地方で生まれたわけではないので、住み始めたばかりの頃は、庄内弁が聞き取れずに苦労しました。『スウィング・ガールズ』という映画も山形県ですが、こちらは山形弁、同じ山形でも全然違う言葉です。庄内弁は言葉のアクセントが関西弁と同じなので、関西の方の方が馴染みやすいかもしれません。値段を聞くときに『なんぼ?』という単語を使いますし、関西弁の影響の大きい方言です。これは、庄内平野という稲作に適した土地で米が安定供給できる土地だった為に、古くから関西の商人がこの土地で商いをしていた事が影響しているようです。やわらかくて優しい言葉ですが、関東地方の標準語に慣れている人には、分からない単語も多く慣れるまで2,3年はかかると思います。私も苦労しました。この作品で使われている庄内弁は今もほとんど変わらずに使われています。庄内地方に旅行すれば、同じ方言を聞くことができます。本作の他にも、『おくりびと』『スノープリンス 禁じられた恋のメロディ』などのロケ地としても有名です。この作品のファンの方なら一度旅行してみてはいかがでしょうか?冬は寒さが厳しいので夏がオススメです。
学問をすれば、自分の頭でものを考える事ができるようになる
学校の勉強って社会に出てから約に立たない事が多いと感じるかもしれませんが、知識が増えて考える基準が多くなれば、選択の幅が広がりますし、自分で考えて生きていく事ができますね。専門分野の知識を習得するのも素晴らしいですが、色々な分野の知識があれば、もっと自由に生きられるかも。
思いが強すぎるさけ・・・
釣り上げてやろうという気持ちが魚に伝わって、一匹も魚が連れないというのも笑えますが、人間同士でも同じかもしれません。いやらしい目つきで女性を見ていると、その欲望を感じて、女性は引いてしまうかもしれませんし、何か悪意を感じれば、だまされそうだなと感じて逃げるかもしれません。強すぎる感情は伝わってしまうようです。