大企業の社長でメディア王として有名なプレストン･ブレイク氏が登山中に急死し、彼の血縁で後継者になる人物を、会社の重役たちが探し始める。そして、重役たちは、田舎町に住むロングフェロー･ディーズという男を探し出すが、田舎育ちで奔放なディーズは、ニューヨークの街で騒動を巻き起こし、ゴシップのネタになってしまう。莫大な遺産を相続するディーズは、一躍有名になり、特ダネを狙ったテレビ局が、ベイブという女性記者をディーズに接触させるのだが・・・。

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　２００２年アメリカ作品。監督は、『リトル･ニッキー』のスティーヴン･ブリル。出演は、『ウエディング･シンガー』『再会の街で』のアダム・サンドラー、『シザー･ハンズ』『リアリティ・バイツ』のウィノナ･ライダー、『ラウンダーズ』『グッド･シェパード』のジョン･タトゥーロなど。メディア王だった富豪が急死し、遺産を相続する事になった田舎者の青年の純愛を描いたラブコメディ作品。

　主演作品のほとんどがアメリカで大ヒットしているアダム・サンドラー主演のラブコメです。今回は、恋人役にウィノナ・ライダーを起用、爆笑コメディだけでなく、ウィノナ・ライダーの魅力をタップリと楽しめる娯楽作品に仕上がっています。ドリュー･バリモア、ケイト･ベッキンセール、リブ･タイラーなど大物女優との共演で、作品に話題性と娯楽性を加えて大成功しているアダム・サンドラーが、ウィノナ・ライダーと共演！グラマーでキュートなウィノナ･ライダーの出演は、男性ファンにとっては魅力的で、作品の価値を高めていますし、今回も下ネタからブチキレまで、アダム・サンドラーならではのギャグで、とにかく笑えます。また、オマケ程度ですが、審判に対して悪態をつき、悪童テニスプレイヤーとして有名だったジョン･マッケンローが、ゲスト出演し、現役時代さながらの悪ガキぶりを発揮する名シーンも見逃せません。全編に流れるロックの名曲も効果的で、エンドロールでピート･タウンジェントの名曲を使うなど、ロックファンにとっても大満足の作品だと思います。ただし、ウィノナ・ライダーの出演で安心してしまったのかどうか分りませんが、主人公の恋愛描写や、ちょっと泣けるような感動的なストーリーの描き方が弱く、アダム・サンドラー主演作品の中では、泣けるシーンが無いので、ちょっと物足りなさもあります。笑える作品、楽しい気分にさせてくれる作品としては合格点の出来で、気分転換したい、明るい気分になりたいという時には、かなり楽しめると思います。

　『リアリティ・バイツ』の頃と比べると、やっぱり、ちょっと老けいていますが、ウィノナ・ライダーの存在感が大きい作品です。この作品の前に比べて胸が大きくなっているような気もしますし、意外にコメディ作品でも持ち味を発揮していて、彼女の美しさを楽しめるだけでなく、ハッピーな気分にさせてくれるので、ウィノナ・ライダーのファンなら、絶対に外せないでしょう。

皮肉屋で利口ぶってる大バカ

　ベイブは、田舎者でも、純朴で心優しいディーズに比べて、皮肉で人を傷つけ、インテリ気取りで偉そうにしている都会の人間が、大バカなことに気付きます。ひねくれたプライドの高いインテリより、純真な心を持つ人間の方が、人間的には優れているような気がしますね。

困った人を助ける仕事に憧れた

　子供の頃の憧れと、大人になってからの現実に大きなギャップがある人は多いと思います。人の役に立ちたい、困っている人を助けたいという志があったにも関わらず、いつの間にか金目当てで職業を選び、自分でも気付かないうちに、純真だった子供の頃の志を失ってしまうんでしょうね。子供の頃の憧れを、そのまま職業にできた人はいいですが、お金のことばかり考えて暮らしている人は、子供の頃の夢を思い出して見た方がいいかもしれません。

サウンドトラックも最高です

　アダム･サンドラーの主演作品では、彼の好みを反映させてロックの名曲がＢＧＭで使用されますが、この作品でも、イエス、デヴィッド･ボウイ、デイヴ･マシューズ･バンド、ピート･タウンジェント、Ｕ２などの名曲がたっぷりと楽しめます。この作品の楽しい雰囲気を凝縮したようなサウンドトラック･アルバムは、絶対にお買い得です。

 

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