ゴラムに道案内を頼み、指輪を葬る為に旅を続けるフロドとサムだったが、ゴラムは指輪を諦められず、二人をワナに導こうとしていた。一方、人間の国ゴンドールを、冥王サウロンの大軍が襲い、アラゴルンたちは、絶体絶命の危機に陥るが、亡霊の大軍を見方に付けたアラゴルンが、サウロンの軍隊との戦いに挑む事になる・・・。

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　２００３年アメリカ作品。監督は、『ラブリーボーン』のピーター･ジャクソン、出演は、『僕の大事なコレクション』のイライジャ･ウッド、『イースタン･プロミス』のヴィゴ・モーテンセン、『アルマゲドン』のリヴ･タイラー、『バベル』のケイト･ブランシェット、『エリザベス･タウン』のオーランド・ブルーム、『ダ･ヴィンチ･コード』のイアン・マッケラン など。 J.R.R.トールキン原作の『指輪物語』を映画化。世界を支配する事ができるという指輪を巡っての争いと、平和の為に戦う人間、妖精、魔法使いたちの姿を描いた感動作の完結編。

　映画史上最高のファンタジー作品も、いよいよクライマックス。完結編にふさわしい名作になり、アカデミー賞作品賞を受賞しました。アラゴルンの愛は？フロドの運命は？共に戦った仲間たちはどうなるのか？すべてが完結します。共に戦った仲間たちの深い友情、諦めず立ち向かう勇気、そして永遠に続く愛など、感動的なテーマに感動できて、人間の愚かさについて考えさせられる深いメッセージを含んだ不朽の名作になりました。やはり、友情の絆というテーマが最も感動的ですが、現代社会で、この作品のようなハッピーエンドを望むなら、果てしない欲望によって、人間や自然を壊し続ける現代人が、この作品の主人公のような高潔さを持たなければならないんじゃないかと考えてしまいますし、この作品に登場する悪役は、人間の悪意や欲望を象徴しているような気がします。世の中どんどん悪くなっているような気がしますが、アラゴルンやフロドの生き方を見習う人が増えれば、もっといい世の中になるのかもしれません。

　結末は、なんとなく想像がつくんですが、やっぱり感動します。主要登場人物のクライマックスでの表情がいいんですよ。演技とは思えない高揚感、至福に満ちた表情には本当に癒されます。強いて難点を言えば、いよいよ指輪を捨てるという所で、モタモタして、ちょっとイライラさせられる所ですが、エンディングも素晴らしいのでアカデミー賞作品賞にふさわしい名作だと思います。

死は誰もがいつか通らねばならぬ道なのだ

　生まれ変わりを信じない人は、死んでしまえば、それで全て終わりと考えて、死は悲惨なもの、悪いものと考えてしまいますが、一つの区切り、通過点と考えれば、恐れる事はないのかもしれません。

お前が一緒で嬉しいよ

　友人や家族など、愛する人と一緒なら、どんな場所に居ても幸福感を感じられます。たとえ死期が近づいていると感じても、愛する人、信頼できる友人が一緒なら、恐れを感じないような気がします。

 

フロドのために！

　自分の命と引き換えに指輪を葬ろうとしているフロドの勇気に報いようと、アラゴルンが大群に立ち向かうシーン。自分の命も惜しまずに世の中を救おうとする友人に対する敬意と愛情が感じられ、泣けてくる名場面です。

 

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アカデミー作品賞受賞

　シリーズ３作目にして、やっとアカデミー賞作品賞を受賞しました。個人的には、２作目の『ロード･オブ･ザ･リング・二つの塔』も、アカデミー賞作品賞にふさわしい作品だと思いますが、完結編での受賞というのが妥当なのかもしれません。

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