明るくポップなハードロック！

　衝撃的なデビューアルバムで、一躍トップバンドの地位を得たヴァン･ヘイレンのセカンドアルバムは、『踊り明かそう』『ビューティフル･ガール』などのポップなナンバーを収録し、スタジオライブのリラックスした雰囲気が伝わってくる傑作アルバムになりました。とにかくパァーと明るく行こうぜ！！！そんな気分にさせてくれるアルバムで、演奏力の高さや、曲の良さ以上に、開放的で明るい気分にさせてくれる名盤だと思います。ファーストアルバムの完成度があまりにも高かったので、一般的な評価はイマイチですが、ハードロックファン以外でも十分に楽しめる名盤だと思います。気分が落ち込み気味の時、元気になりたい時には、最高のアルバムだと思います。個人的にはヴァン･ヘイレンのアルバムの中では最も頻繁に聴くアルバムです。

　デビューアルバム発売直後に、カリスマ的な人気を獲得したエディ・ヴァン･ヘイレンは、天才の宿命でしょうか、多くのファンを得ると同時に、プロのギタリストから妬まれ、かなり誹謗中傷を受けたようです。ファーストアルバムに収録された『暗闇の爆撃』でのギターソロは、『エレクトリックギター独特の歪みによって上手く聴こえるだけだ』、こんな悪口も多かったようですが、そういう論評への返答でしょうか、このアルバムに収録されている『スパニッシュ・フライ』では、アコースティックギターでライトハンド奏法の壮絶なプレイを聴くことができます。これには、悪口を言っていた評論家、ミュージシャンも閉口したのではないでしょうか。んー、エディ恐るべし！

　大好きなアルバムですが、唯一の難点が、アルバムジャケットのデザイン。ジャック･ニコルソン主演の映画『アバウト･シュミット』の中で、非常にセンスの悪い家族が出てくるのですが、この家族の家に、ヴァン･ヘイレン�Uのアルバムジャケットが飾ってあるんですよね。やっぱり、一般的なアメリカ人の感覚でも、このジャケットはセンスが悪いってことでしょうか。ロゴはいいと思うんですけど、配色がちょっと・・・。

 

 

■　踊り明かそう　■　

　このアルバムを象徴するような明るく解放的な曲で、ドライブに、パーティーにも最適な名曲だと思います。ブライアン･デ･パルマ監督の映画『ミッション･トゥ・マーズ』で宇宙遊泳のシーンで、この曲が使用されています。

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ナンパのセリフ？

　アルバムのエンディングを飾る名曲『ビューティフル・ガール』の後半には、ナンパのセリフが収録されています。

『ねぇ、こっちに来なよ』

『名前何てーのよ』

『あれ、何処行くんだよ？』

『おい、何だよー』

とまぁ、こんなところでしょうか。ナンパ失敗シーンですが、結構笑えますね。

 

　現在リマスター盤ＣＤが発売されているので、楽器の音の輪郭や、全体の音像も高音質で聴きたい方はリマスター盤がオススメです。