マックス・ミドルトン初のソロ・アルバム
2003年、ファン待望のマックス・ミドルトンのソロ・アルバムが発表されました。全曲マックス・ミドルトンのオリジナル、全8曲を収録しています。
第2期ジェフ・ベック・グループ解散後、ハミングバードを結成して、ファンク、フュージョンファンを魅了してから、すでに30年もの歳月が流れました。音楽の流行も、ヘヴィメタル、グランジ、デスメタル、ラップ、ヒップホップと多様化してきましたが、このアルバムは、そういった時代の流れ、流行を全く無視した、マックス・ミドルトン我が道を行く!という自信に満ちたアルバムになっています。
勿論、メインに使用している楽器は、フェンダー・ローデス、通称ローズ!このローズを使用してマックス・ミドルトンの奏でるメロディに、心ゆくまで心酔できる上質なアルバムに仕上がっています。ゆっくり、じっくりと、深く音楽に身を浸せる、そんな名盤だと思います。ヴォーカルの入っている曲もありますが、基本的に主役は、キーボード、ギターやトランペットとの音質、フレーズ、アレンジもキーボードの邪魔をせず、完成度の高い仕上がりになっています。どの曲も全体に練り上げられたアレンジだと感じますが、マックス・ミドルトンのプレイは、アドリブ的なプレイも随所に見られ、展開の読めないスリリングなプレイも楽しめます。
久しぶりに一生聴けるアルバムに出会えた気がします。出来れば、このアルバムのギターの音質、フィーリングを、そのままに持ち込んで、ハミングバードを再結成してくれないかな、なんて気持ちになってしまいました。★4つにしてありますが、これは、ヴォーカルメインのアルバムではないので、一般的なロックファン向けではないという事と、やはり、昭和の時代を体験しているリスナー向けであるという点からです。個人的には★★★★★ですね。
参加メンバーは以下の通りです。
・MARTIN DITCHAM : Drum &Percussion
・MAQUENZIE : Beat Box &Guitar &Vocals
・SYLVIN MARC : Bass &Guitar &Vocals
・ROBERT AHWAI : Guitar
・MAIUKO : Vocals
・DICK PEARCE :Flugelhorn &Trumpet