１９７６年にに行われたザ･バンドの解散コンサートの模様をドキュメンタリーとしてマーティン・スコセッシ編集したコンサート映像。ザ･バンドと親交の深いボブ･ディラン、ホーキンス、ニール･ヤング、ジョニ･ミッチェル、マディ・ウォーターズ、ドクター・ジョン、ヴァン・モリソン、リンゴ・スター、エリック･クラプトン、ロン・ウッドなどがゲストとして参加し、ザ･バンドのメンバーと共演しています。ザ･バンドの代表曲の演奏と、豪華なゲストとザ･バンドの共演を楽しめる貴重な映画です。

　　１９７８年アメリカ作品。監督は、『最後の誘惑』『ディパーテッド』などのマーティン･スコセッシ。出演は、座バンドのメンバーと、ゲストとしてコンサートに参加しているエリック･クラプトン、ボブ･ディラン、ニール･ヤング、ジョニ･ミッチェルなど。伝説的なロックバンドであるザ･バンドの解散コンサートの様子を収録した音楽映画。

　ザ･バンドの解散コンサートの模様と、メンバーへのインタビューなどで構成されていますが、次から次へとタイプの違う大物ミュージシャンが出演、その大物アーティストと共演する形でコンサートは進んでいきますが、さすに、アレンジを間違えそうになったり、ちょっとしたハプニングがあったりと、生演奏のドキュメンタリーらしい生々しさに溢れています。ニール･ヤングの『ヘルプレス』では、コーラスを歌うタイミングを間違えそうになったり、エリック・クラプトンとの共演では、エリック・クラプトンのギターのストラップが外れて、ザ･バンドのギタリストであるロビー･ロバートソンが、すぐにギターソロを代わりに弾いたりと、面白いシーンが満載です。勿論、ザ･バンドの名曲の数々の演奏シーンもたっぷり入っています。『オールド・ディキシー・ダウン 』のイントロが流れてくると自然に涙が流れてしまうのは私だけでしょうか？

　最も幸福なアメリカ人

　これだけ豪華なアーティストが同じステージに立つ、しかもザ･バンドとの共演。もうこれは、ロックファンとしては夢のような出来事だと思います。このコンサートを観ることができた人は、ロックファンにっとっては、最も幸せな人たちだと言い切れるんじゃないでしょうか。本当にうらやましいです。

　ロック通の監督マーティン･スコセッシ

『ディパーテッド』でアカデミー賞監督賞を受賞したマーティン・スコセッシ監督は、かなりのロック通で、映画に使用する音楽はロックの名曲を使用することが多く、『ディパーテッド』でもローリング･ストーンズや、ロイ･ブキャナンなどの名曲を使用しています。しかも、選曲が通好みなんですよね。ザ･バンドの解散コンサートというビッグイベントを完成度の高い映画として残せるのは、やはり、この人だけだと思います。

ギタリストとしての限界　

エリック･クラプトンとの共演で、ギターソロの途中で、エリック･クラプトンがシンプルなフレーズを繰り返して、ロビー･ロバートソンにユニゾンプレイをするように目で促すシーンがありますが、エリック･クラプトンのプレイに圧倒されて舞い上がっているロビー･ロバートソンは、エリック･クラプトンの合図に気がつきません。この辺が、ロビー･ロバートソンのギタリストとしての限界なんでしょうね。

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