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レーナード・スキナード
   
Pronounced Leh-Nerd Skin-Nerd

1. I Ain't the One
2. Tuesday's Gone
3. Gimme Three Steps
4. Simple Man
5. Things Goin' On
6. Mississippi Kid
7. Poison Whiskey
8. Free Bird
9. Mr. Banker [*][Demo Version]
10. Down South Jukin' [*][Demo Version]
11. Tuesday's Gone [#][*][Demo Version]
12. Gimme Three Steps [#][*][Demo Version]
13. Free Bird [#][*][Demo Version]

サザンロックの夜明け

 レーナード・スキナードは、ローリング・ストーンズのレコードを聴いたロニー・ヴァン・ザントが、その音楽に衝撃を受けて結成されたと言う話があります。アメリカのブルースレコードのコレクターとしても有名なミック・ジャガー、ブルースギタリストを敬愛するキース・リチャーズらは、ブルースの影響を受けて、ローリング・ストーンズを結成、ブルースの影響を自分達の音楽スタイルの確立しましたが、地元アメリカ南部に住むアメリカ人が、ブルース、カントリーなど地元のオリジナルの音楽を発展させたら?、そこで生活し、その音楽を生で聴き、その音楽的なルーツを肌で感じられる人が、その音楽性を表現したら???こういう凄いアルバムが出てきてしまうんです。勿論、ローリング・ストーンズの音楽性が、レーナード・スキナードに劣ると言うわけではありません。ローリング・ストーンズが、彼ら独自の音楽性を確立できたのは、アメリカのブルースを数少ないレコードから吸収し、イギリスらしいギターのリフなどと融合させて、まるっきりブルースの真似事だけで終わらなかったところだと思いますし、逆に遠くイギリスから、羨望のまなざしでアメリカ南部を眺め、自分達のイマジネーションでアメリカ南部に憧れていたからだと思えるからです。しかし、純粋にアメリカ的な音楽となると、やはり、そこで生まれ、育った人間の方が自然に表現できると思います。しかも、イギリスからブルースを逆輸入した段階で、イギリス的なエッジの効いたギターリフという、大きなオマケも付いてきたのですから、レーナード・スキナードが世界的な人気を得たのは当然の事かもしれません。

 このアルバムを聴いた世界中のロックファンは、ロニー・ヴァン・ザントがローリング・ストーンズのアルバムを聴いたときの、そのショックと同じか、それ以上のショックを受けたのではないでしょうか?デビューアルバムにレッド・ツェッペリンの『天国への階段』、クイーンの『ボヘミアン・ラプソディ』などと同レベルの名曲『フリーバード』が収録され、今まで聴いたことの無い生々しいカントリーフィーリングと、ブルースの粘りを持ったハードロック・・・。『フリーバード』が収録されたアルバムとして有名ですが、その音楽性の深さ、楽曲の完成度は新人バンドとは思えないスケールの大きさがありました。これは、同業者である、他のミュージシャン達も、かなりビビッたんではないでしょうか。

レッド・ツェッペリンのオープニング?

 レッド・ツェッペリンのネヴワースコンサートの海賊盤DVDを入手したときに、コンサート前に会場に流れていた曲が、このアルバムの2曲目に収録されている『チューズデイズ・ゴーン』、おー、こんなところでもレーナード・スキナードの曲が使われてるんだぁ、と感動してしまいました。レッド・ツェッペリンも彼らの音楽を認めていた証拠ですね。

 

 

■ フリー・バード ■

自由な鳥のように・・・

 曲の良さ、演奏のカッコよさも魅力ですが、鳥のように自由になりたい、変わりたいと願う歌詞は、アメリカ人だけでなく、世界中の人の共通の願いではないでしょうか?シンプルで、全ての人の願いを代弁したような歌詞も、世界中の人も魅了してやまない魅力の一つだと思います。まだこの曲を聴いたことの無い方は、オーランド・ブルーム主演の映画『エリザベス・タウン』のパーティーのシーンでアマチュアバンドが演奏するシーンがあるので、映画と『フリー・バード』を同時に楽しんでは、いかがでしょうか?以外に演奏が、しっかりしていて原曲に近いアレンジで聴くことができます。

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フリーバードやるかな?

 やはり、名曲『フリーバード』のエピソードが多くなってしまうのですが、映画『テキサス・チェーンソー』のオープニングで、カーステレオからは『スウィート・ホーム・アラバマ』が流れ、こんなセリフが出てきます。この映画の主人公たちは、これからレーナード・スキナードのコンサートに向かう最中なのです。レーナード・スキナードというバンドを知らない人にとっては、何を話しているかサッパリだと思いますが、アメリカ人であれば、流れている曲や、こんな会話から、コンサート会場に向かっていることが容易に想像できるようです。

名盤なんですが、音質は良くも悪くも当時のアメリカ的で、全体的に、音がこもっている感じで、お世辞にも音がいいとは言えません。いい音で聴きたい方はリマスター盤か、SHM−CDを買った方いいと思います。リマスター盤にはボーナストラックが収録されていますが、こちらもデモテイクで、音がいいとは言えませんし、あまり期待しないで、単なるオマケとして考えた方がいいと思います。

 

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