このアルバムに比べたら・・・

　１９７０年発表。ＣＳＮ＆Ｙの名盤『デジャ・ヴ』とほとんど同時にレコーディングされたアルバムで、『デジャ・ヴ』で発表しつくせなかったニール・ヤングの才能が全て発揮され、彼の最高傑作と言われる『ハーベスト』と並んで評価の高い名盤です。

　ＣＳＮ＆Ｙに参加し『デジャ・ヴ』という歴史的な名盤を生み出したニール･ヤングですが、このアルバムが実質的に彼のソロデビューアルバムになります。ＣＳＮ＆Ｙでの活躍も注目されましたが、ソロアーティストとして、いきなりこんな名盤を発表してしまうというのは、やはり大物の証拠でしょう。一般的な評価としては、『ハーヴェスト』の方が上ですが、捨て曲無しの名曲揃いという意味でも『ハーベスト』と同等の名盤だと思います。特にフォークロックやウエストコーストサウンドに興味の無いロックファンでも、このアルバムだけは手放せないという人も多いと思います。アメリカ南部に根強く残る人種差別を批判した『サザンマン』は、アメリカ南部で物議を呼び、レーナード･スキナードが、彼らの名盤『セカンド･ヘルピング』の1曲目の『スウィート･ホーム・アラバマ』で返答することになり、レーナード･スキナードの名曲を生むきっかけになったアルバムとしても有名です。ただし、レーナード･スキナードのメンバーは、ニール･ヤングの大ファンで、決してニール･ヤングに対して抗議したつもりは無いそうです。

　 私の友人にもニール･ヤングの大ファンが多いのですが、『アフター･ザ･ゴールド･ラッシュ』『ハーベスト』の２枚に関しては、評価が分かれます。『アフター･ザ･ゴールド･ラッシュ』の方が傑作だ！と主張する人は、『ハーベスト』は、一般のロックファン向けで、ニール･ヤングのファンなら『アフター･ザ･ゴールド･ラッシュ』の方が優れた作品だと分る筈だ！と主張します。どちらも甲乙つけがたい名盤なので、好みによると思いますが、『アフター･ザ･ゴールド･ラッシュ』『ハーヴェスト』の２枚は、ロックファンなら絶対に外せない名盤というのが共通の意見でしょうね。

■　バーズ　■

　　ニール･ヤングと言えば、アコースティックギターでの名曲が多いアーティストですが、ピアノの弾き語りで、こんな名曲が収録されています。ピアノのプレイはお世辞にもうまいとは言えませんが、心に響く音色に涙腺が刺激されます。ベット・ミドラーやポール･ウェラーなどもカヴァーしていますが、この曲のピアノは、後に、多くのミュージシャンに影響を与えたのではないでしょうか。

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ＳＨＭ−ＣＤがベスト！

　従来のＣＤよりも格段に音が良くなったＳＨＭ−ＣＤでも発売されています。音がクリアになっているだけでなく、低音が豊かになっているので、アコースティックギター、ピアノなどの音質が生々しく伝わり、ニール･ヤングの感性が鮮やかに伝わってきます。すでにＣＤで持っている方も多いと思いますが、ＳＨＭ−ＣＤに買い替えれば、この名盤の魅力を更に楽しめると思います。

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