1:サマー・サンシャイン　
2:エンジェル
3:ハイドアウェイ
4:ロング・ナイト
5:グッバイ
6:タイム・イナフ・フォー・ティアーズ
7:ハンドラム
8:イーヴン・イフ
9:ボロウド・ヘヴン
10:コンフィデンス
11:ベイビー・ビー・ブレイヴ
12:シルヴァー・ストランド
13:ミラクル

母親の死を乗り越えて・・・

　このアルバムの発売前に、コアーズの４人のメンバージム、シャロン、キャロライン、アンドレアの母親が他界しています。４人にとっては、人生最大の試練だったかもしれませんが、試練を乗り越えて製作されたアルバムは、最高傑作と呼ぶにふさわしい力作になりました。

　これ以上進化し続けるのは無理なんじゃないか、と思うほど完成度の高いアルバムを次々に発表してきたコアーズですが、このアルバムは凄い！コアーズらしいポップセンス、アイルランド的な個性に、母親を亡くしたという試練の影響で、死生観が一変したような価値観が歌詞に反映されているので、音楽的にも詩的にも、頂点に達した感があります。『サマー・サンシャイン』『エンジェル』などドライブ感のあるロック色の強い曲から、『ハンドラム』『イーヴン・イフ』のようなウキウキしてくるような陽気な曲、そして、『グッバイ』『ボロウド･ヘブン』など、今は亡き母親に捧げられた名曲まで、実に充実したアルバムです。不思議なことに、このアルバムは、『トーク･オン･コーナー』『イン･ブルー』ほどのセールスは記録できませんでした。
　

　  　

 

■　グッバイ　■

　バイオリンとコーラス担当の長女シャロン･コアーの作品ですが、やはり、母親を失った悲しみから、もう母親がいないという現実を中々受け入れられない心境を歌っています。私も経験がありますが、友人や家族がいなくなってしまった環境というのは、受け入れがたい現実で、実生活を維持していくのが困難なほどの苦しみをともないます。自分も後を追いたくなる、そんな気分になってしまいます。

今どこにいるの？

私もそこに行けるのかな？

 

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映画『イン･アメリカ・三つの小さな願いごと』
　
　この曲の作曲は、コアーズと同じくアイルランド出身のバンド、Ｕ２のボノ。『イン･アメリカ・三つの小さな願いごと』の映画の主題歌で、アンドレア・コアーのソロとしてレコーディングされた曲ですが、このアルバムで、コアーズのレコーディングで収録されています。曲も最高ですが、映画『イン･アメリカ・三つの小さな願いごと』も名作です。

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