何といっても元の映画が最高なので、映画の持つ独特の雰囲気、革命、反戦などの学生運動の時代を味わう為にこのサウンドトラックを入手する人も多いと思いますが、60年代と言えば、ロックミュージックのビッグバンとも言える時代で、ロックのスタイルが多様化し、歌詞の内容も哲学的なものや反戦など思想をテーマにした名曲が多く発表された時代なので、映画のテーマと相まって、とにかくスピリチュアルな名曲が多く収録されています。しかも、ロック、フォークの曲だけでなく、『ツァラトストラはかく語りき
』などのクラッシック曲から、印象的なBGMまで、映画のサウンドトラックとしてはコンプリートな内容です。サンダークラップ・ニューマンの『革命ロック』は、映画『あの頃ペニー・レインと』でも演奏されていて、『あの頃ペニー・レインと』のサウンドトラックにも収録されています。
個人的には、映画『いちご白書』が大好きな事もあり、アナログレコードで発売されていたときからの愛聴盤で、かなり聴きこんでいるのでアナログ盤も2枚買って、CDでも購入しました。私は1965年生まれなので、リアルタイムで映画を観たわけでも、60年代の音楽を聴いたわけでもありませんが、このアルバムは、収録曲が名曲揃いというだけでなく、60年代のスピリット、空気が伝わってくるようで、いつ聴いても特別な感動があります。できればSHM−CDやSACDで発売して欲しい名盤なんですが、無理でしょうね・・・。