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1. シェイプス・オブ・シングス
2. レット・ミー・ラヴ・ユー
3. モーニング・デュー
4. ユー・シュック・ミー
5. オール・マン・リヴァー
6. グリーンスリーヴス
7. ロック・マイ・プリムソウル
8. ベックス・ボレロ
9. ブルース・デラックス
10. 迷信嫌い

 

　１９６８年発売のジェフ･ベックの記念すべきソロデビューアルバム。ドラムがミック･ウォーラー、ベースが後にローリングストーンズのギタリストとなるロン･ウッド、ヴォーカルがロッド･スチュアートというメンバーにニッキー・ホプキンス、ジミー･ペイジ、ジョン･ポール･ジョーンズらが参加しています。

　黒人音楽に強い影響を受けていたジェフ･ベックのデビュー･アルバムはブルースの影響が強いハードロックがベースになり、イギリス的なフォークソングも加わるという構成で、この時代ではベーシックな構成のアルバムですが、ロッド･スチュアートのブルースフィーリングあふれるヴォーカルは、とにかく最高で、彼のキャリアの中でもベストな作品だと思います。また、ロン･ウッドのベースもギタリストとしての手クセもあるのかもしれませんが、メロディアスで曲の完成度を高めていると思います。そして何よりジェフ･ベックのギターは、ブルースフレーズを基本にしながらも、攻撃的で若さあふれる奔放さがあり、ワウを多用したイマジネーション豊かなアレンジは、多くのギタリストにショックを与えたと思います。

　ハードロックのアレンジの原型の１つを完成させたと言える「シェイプス・オブ・シングス」や「迷信嫌い」。イギリス独特のトラッドを情感いっぱいに味わえる「オール・マン・リヴァー」「グリーンスリーブス」、ＢＢＡ時代までレパートリーとして演奏された「モーニング･デュー」など第1期ジェフ･ベック･グループの代表曲がたっぷりと楽しめる名盤。また、ジェフ･ベックの長いキャリアの中で、最もブルース色の強い作品として、ジェフ･ベックのファン、ブルースロックのファンの方にとっては欠かすことのできない名盤だと思います。

　ジャケットアートも秀逸です。私個人としてはロック史上、最も美しいアルバムジャケットだと思っています。天使のような表情の少女の油絵に、無造作に絵筆を振り下ろし、意図的に作品を汚している絵画がとても印象的です。アルバムジャケットの美しさだけで、すでに持っていたアルバムでしたが、アナログ盤と紙ジャケットＣＤを購入してしまいました。グウィネス・パルトロウ,マイケル・ダグラス主演の映画「ダイヤルＭ」の中で、画家の役で出演しているヴィゴ・モーテンセンが、完成した作品に絵筆を振り下ろして、肖像画を汚すシーンがありますが、もしかしたら、このアルバムジャケットをヒントにしているのかもしれません。

■　シェイプス・オブ・シングス　■

　いきなり1曲目の「シェイプス･オブ･シング」の重くハードな１６ビートが、リスナーにショックを与えます。元々はヤードバーズのヒット曲ですが、ヤードバーズの明るく軽快なアレンジに比べて、最近のデスメタルのアレンジの原型とも言えるヘヴィなサウンドになっています。アルバムの中でも最も強烈なインパクトを持つ曲で、後にゲイリー･ムーアや、ジミー・ペイジが、このアレンジでカヴァーをしています。何度もこの曲だけを繰り返し聴いている方も多いのではないでしょうか？

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　本作と2作目の「ベック･オラ」をカップリングした「トゥルース＆ベック･オラ」というお買い得なＣＤも発売されていますが、紙ジャケットシーリーズのアルバムにはボーナストラックとしてアルバム未収録の「アイヴ・ビーン・ドリンキング」「タリー・マン」「ハイ・ホー・シルヴァー・ライニング」など8曲が追加されているので、第1期ジェフ･ベック・グループのファンの方には、こちらの方がオススメです。

◆購入ガイド◆

◆　ジェフ･ベック・グループ

◆　ベック・ボガート＆アピス

◆　映像作品

◆　サウンド・使用楽器

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