1999年アメリカ作品。監督は『ナショナル・セキュリティ』などコメディ系の作品が得意なデニス・デューガン。主演は、『ウエディング・シンガー』『ロンゲスト・ヤード』『再会の街で』のアダム・サンドラー。ジュリアン役は、双子の兄弟、コール・スプラウスとディラン・スプラウスが出演しています。最低映画賞として有名なラジー賞にノミネートされた映画ですが、コメディ映画としてはAクラスで、軽く爽やかな感動のある作品です。アダム・サンドラーの音楽の好みを反映した音楽も、見事にストーリーに絡み、ソニーの恋人役のレイラという名前は、エリック・クラプトンの名曲『レイラ』からいただいています。
アメリカでは、最悪映画大賞にノミネートされるぐらい評価が低く、くだらなぇ!と言ってしまえばそれまでですが、とにかく全編にわたって笑える作品なので、コメディでストレスを解消したい方には最高でしょう。独特の子育て方法は、かなり過激で笑えますし、ソニーと、彼の親友の彼女コリーンは険悪で、二人のやり取りが、強烈に笑えます。それほどシリアスなテーマではありませんが、父親と子供の関係について、『父親に命令されて育つと、変な大人になる』、などの持論も展開されていて、ちょっとしたファミリー映画としても楽しめると思います。アメリカでの評価は散々だったようですが、日本ではかなり人気のある作品です。
俺は社会常識が無いから
30歳を過ぎて、健康保険にも加入せず、定職にも就かないソニーは、無責任男の代名詞のような男で、一般的な社会常識を知りません。しかも、気に入らない事があれば、すぐにキレて怒鳴ったりするんですから、最悪な男です。ですが、子供の主体性を尊重した子育て方法、子供に対する深い愛情などは、社会常識も持っているとか、いないとかより大切な事なんじゃないかと考えさせられます。
嘘はダメだな
ソニーがケビンを名乗って子供をあずかっていたのがバレてしまい、ジュリアンと別れるシーンは感動的ですが、子供に対しても嘘をつかずに誠実に対応するソニーの姿は、子供を軽く扱って、すぐに騙すような大人には見習ってもらいたいですね。