2003年アメリカ作品。監督は『ロンゲスト・ヤード』『50回目のファーストキス』などの作品でもアダム・サンドラーと組んでいるピーター・シーガル。出演は『ビッグ・ダディ』『ロンゲスト・ヤード』『再会の街で』などのアダム・サンドラー、『ファイブ・イージー・ピーセス』『プレッジ』のジャック・ニコルソン、『忘れられない人』『レスラー』のマリサ・トメイなど。優柔不断で自分に自信が持てない男が、セラピストの助けで成長する姿を描いたコメディ作品。
誤解によってどんどん追い込まれて行く男を描いた不条理コメディですが、最後に意外な展開が待っているラブコメディ作品として楽しめます。ジャック・ニコルソンのキャラクターがあまりにも強烈で、アダム・サンドラーは、すっかり食われてしまっていますが、クレイジードクターを演じるジャック・ニコルソンの怪演、強烈な個性を発揮する豪華な出演者の魅力、そして、ちょっとだけ恋愛映画としても楽しめる作品になっています。 主演の3人だけでも十分豪華ですが、脇役でジョン・タートゥロ、ジョン・C・ライリー、ヘザー・グラハムなど豪華な出演者がアクの強いキャラクターで登場しているのも見逃せません。ジャック・ニコルソンの存在感があまりにも強いため、主演のアダム・サンドラーのキャラクターが弱く、ヘザー・グラハムなどセクシーな女優の登場によって、ヒロインのマリサ・トメイも影が薄くなってしまっている点と、とにかく下ネタ中心のギャグなので、下ネタが嫌いな人には全く笑えないという点が難点です。
やはりジャック・ニコルソンの存在感が圧倒的に強いので、ラブコメとしては、ちょっと恋愛の要素が弱すぎるような気がします。しかし、ジャック・ニコルソンはムダに目立っているわけでは無いので、彼の役者としての力量、唯一無二のキャラクターを楽しむと割り切れば、かなり笑えるコメディ作品だと思います。サントラは発売されていないようですが、ブロンディ、サンタナ、ヴァン・ヘイレンなどの名曲がBGMで使用されているのでロックファンなら、ロックの名曲の数々も楽しめます。
皮肉は怒りの親戚だ。
んー、そうかもしれませんね。皮肉を言いたくなるという事は、相手に対して悪意を持っているからですし、怒鳴ったり殴ったりできない状況で、皮肉を言う事によって憂さ晴らしするというパターンもあります。まぁ、皮肉を言って気が済むのであれば、ケンカになるよりはいいかもしれませんが・・・。