私はこのアルバムが一番好きです

　レッド・ツェッペリンのアルバムの中で、１枚だけ選ぶとしたら、私はこのアルバムを選びます。　

　２枚組みのアルバムですが、『聖なる館』のアルバムまでのレコーディングで、アルバムに収録し切れなかった曲と、新曲をまとめて発売したようです。レコーディング時期が様々な割に散漫な印象は無く、アルバムとしての流れ、統一性のある構成となっていて、しかも名曲揃いです。

　これぞレッド・ツェッペリンという感じの、強烈でカッコイイリフが印象的な『カスタード・パイ』『流浪の民』『聖なる館』『ワントン・ソング』、ロックのスタンダードとなって、多くのアーティストが盗用している『カシミール』、ボブ・ディランの曲を大胆なアレンジでカヴァーした『死にかけて』、レッド・ツェッペリンならではの大作『イン・ザ・ライト』『ダウン・バイ・ザ・シーサイド』『テン・イヤーズ・ゴーン』などなど、最初から最後まで名曲で埋め尽くされた名盤です。

　ドラマチックな曲が多いのですが、まるでおとぎ話をそのまま曲にしたような不思議な懐かしさを感じさせる曲も多く、『レッド・ツェッペリン�T』から『コーダ』までのレッド・ツェッペリンの音楽的エッセンスを全てこの一枚で楽しめるような贅沢なアルバムだと思います。２枚組みですが、最初から最後まであきずに一気に聴ける名盤だと思います。

■　イン・ザ・ライト　■

　黒い雲の覆われた空を思わせるイントロから、鬱蒼とした空気で曲が進行していきますが、間奏部分から入るパイプオルガンの音色は、雲の切れ目から降り注ぐ神々しい光を浴びたような快感を与えてくれます。『天国への階段』『レイン・ソング』と並ぶ名曲ではないでしょうか。レッド・ツェッペリンのライブでは、ほとんど演奏された事が無いようですが、ジミー・ペイジとブラック・クロウズの共演ライブアルバム『ライブ・アット・ザ・グリーク』には、完全な演奏で収録されています。

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　 オリジナルジャケットは、外ジャケットの窓の部分が、窓の形に穴が開けられていて、アルバムの中ジャケットを入れ替えると外ジャケットから見えるように作られています。窓から見えるのはメンバーの写真の他に、マネージャーのピーター・グラント、宇宙飛行士、猫、エリザベス・テーラーなど、そして、なぜかジョン・Ｆ・ケネディ暗殺犯とされているオズワルドの写真も入っています。紙ジャケットシリーズのＣＤは、このデザインが復刻されているので、ジャケットも楽しみたい方には、紙ジャケットがおすすめです。残念ながら在庫切れのようですが、中古で購入 が可能です。

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