レッド・ツェッペリンのライブドキュメンタリー映画『永遠の詩』のＤＶＤですが、映画とはいえ、ほとんどライブ映像集なのでレッド・ツェッペリンのライブＤＶＤとして楽しめます。また、ミュージシャンのＰＶのお手本ともいえるイメージ映像が挿入されていて、後のＰＶに大きな影響を与えています。今のように簡単にミュージシャンのライブ映像を観ることができなかった時代に映画として公開され、ロックファンに熱狂的に受け入れられたレッド・ツェッペリンの古典的な作品です。この作品のサウンドトラックとして２枚組みのライブアルバムも発売されていますが、アルバムでは、かなり音源が入れ替えてあるので、リアルなライブ音源を楽しむという意味でも、この作品は価値があると思います。

　まだ高校生だった頃、どうしてもレッド・ツェッペリンの映像が観たくて、東京の名画座に、この作品を観に行きました。今のようにミュージシャンの映像を簡単に観る事のできる時代ではなかったので、観終わった後は、すっかり興奮して、その晩はほとんど眠れませんでした。今では、ＤＶＤなどで高音質、高画質で楽しめるので映画館に行く必要はありませんが、出来れば、大画面で観てみたい作品です。

 

世界一お金のかかったホームムービー

　この映画についてマネージャーのピーター・グラントが、こんな風に語っています。レッド・ツェッペリンの人気絶頂期に製作されましたが、やはりロックファン限定の映画なので、映画としての興行成績は、あまり良くなかったようです。マネージャーのピーター・グラントにしてみれば、せっかく稼いだ財産を、映画という自己満足の為に散財してしまったようなものだったのかもしれません。

 

 

■　モビー・ディック　■

　

ジョン・ボーナムのダイナミックなドラムソロが堪能できるモビー・ディックは、この映画の中で最も見ごたえのあるシーンになっています。他の３人のメンバーが自分のイマジネーションを映像化しているのに比べ、ジョン・ボーナムの映像は、彼の私生活の様子をシンプルに編集しただけですが、彼の人間性が映像からあふれ出ているようで、ドラムソロにピッタリです。

 

ショービジネスの大物たち

　映画の冒頭の場面で、狼男やマフィアが出てきますが、ショービジネスに関わる大物たちはみんな怪物かマフィアのような血も涙も無い人間だという事をパロディにしているそうです。もっともレッド・ツェッペリンのマネージャー、ピーター・グラントも同じような人種だと思いますが・・・。　

　現在、狂熱のライヴ スペシャル・エディション(2枚組)が発売されているので、こっちを買った方がお得だと思いますが、値段も安いし、レッド・ツェッペリンのファンなら両方持っていてもいいかもしれません。

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