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男はつらいよ(TV)

テレビシリーズ(1968年)

●監督
小林俊一

●キャスト
渥美清
長山藍子

■ ストーリー ■


第1回 

 父親とケンカして家出をした寅次郎が、約20年振りに故郷の葛飾柴又に帰ってきた。懐かしいおいちゃんやおばちゃん、そして妹さくらと涙の再会をした寅さんだったが、渡世人の寅さんは、極道仲間を家に招いて大宴会をはじめてしまい・・・。

最終回

 さくらは結婚して幸せに暮らしていたが、家を出たまま連絡の無い寅さんを心配していた。そんな時、寅さんの弟分がさくらさんを訪ね、寅さんと出合って一緒に奄美大島に行った事を話し始める・・・

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■ レビュー ■

 

 1968年から1969年のテレビドラマ。監督は小林俊一。出演は、渥美清、長山藍子など。後に日本を代表する長寿シリーズとなる『男はつらいよ』の原点となったテレビシリーズ。

 映画『男はつらいよ』シリーズの原点となったテレビドラマシリーズの1回目と最終回の映像を収録したDVDが発売になりました。1968年から1969年にかけて放送されたテレビシリーズは、全26話放送されましたが、映像が保存されて残っていた1回目と最終回の映像を収録、2話から25話までの物語も写真によるダイジェストで収録されています。また、山田洋次監督をはじめ、当時の製作スタッフのインタビューなども収録されていて、当時のエピソードなども語られています。日本人に愛され続けた『男はつらいよ』シリーズの原点を知る事のできる貴重な作品です。若さ溢れる渥美清さんの演技は、渡世人仲間として出演している他の俳優と比べても、本物のヤクザのような凄味があり、さらに、見事なコケっぷりで、口上にもキレがあり、テンポのいいコメディドラマとして楽しめます。そして、人情味溢れるキャラクターは、誰からも愛される魅力があり、渥美清さんの魅力が十分に生かされていると思います。ストーリー的には、映画『続・男はつらいよ』と大体同じですが、最終回で寅さんが死んでしまうという内容には複雑な気持ちになってしまう人も多いと思います。1960年代のテレビドラマの映像なので、モノクロ映像で映像・音声の乱れなどもあり、リアルタイムで楽しんでいた人にとっては懐かしいかもしれませんが、画質、音質的には、かなり厳しいので、その点だけは我慢が必要です。また、映画『男はつらいよ』シリーズのファンは、長山藍子さんが演じるさくらに違和感を感じるかもしれません。

 『男はつらいよ』シリーズの原点を知るためにという気持ちで観ましたが、映画にも負けないほどの内容で驚きました。テレビドラマなので、制作費の違いもあり、映画『男はつらいよ』シリーズに比べるとスケールが小さいような気もしますが、寅さんの坪内先生に対する敬意、冬子に対する恋愛感情などは、本当に感動させられますし、寅さんの死を知って放心状態になるさくらの表情にも涙が止まらなくなります。画質、音質の悪さはどうしようもありませんが、この作品の映像が保存されていた事、ビデオ、DVDで発売された事には、本当に感謝したいですね。インタビューはいらないような気もしますが・・・。

これっぽっちも恨んじゃいねえよ

 子供の頃から父親に殴られて育った寅さんですが、死んでしまった父親を、恨む気持ちはありません。ヤクザな性分の寅さんですが、人を赦す事ができるという意味では、人間的に優れているような気がします。恨みつらみを持って生きていると、他人を不幸にし、自分まで不幸にしてしまうような気がします。

人間なんてのは、一人旅だ

 渡世人として旅暮らしをしている寅さんに限らず、人間は生まれてから死ぬまで一人旅を続けているようなものなのかもしれません。心に残るセリフです。

 

名シーン

坪内先生の墓

 亡くなった坪内先生のお墓に寅さんが語りかけるシーン。他界してしまい、もう話もできない坪内先生に自分の気持ちを正直に伝えようとする寅さんの姿が忘れられません。

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ガイド

どうして寅さんが死んでしまうんだ?
 
この作品の最終回で寅さんが死んでしまうという結末に、抗議が殺到した為、お詫びのつもりで製作されたのが映画『男はつらいよ』です。抗議したくなる気持ちも分りますが、この結末によって映画化され、長寿シリーズになったと考えれば、この結末に感謝しなければなりません。

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